BlackBerry Key2のグローバル版が1カ月くらい前に発売されましたね。なぜかfoxから発売されるはずの日本版は8/30になってやっと発表されてなぜかauでも取り扱いになりました。なるほど、foxはギリギリまでいろんな販路を交渉していたんですね!!あんな過去は繰り返させない強い決意を感じます。
もちろんBlackBerry Key Oneを使っていた方のほとんどは、foxの焦らしに堪えられなくなり、あんなところやこんなところからKey2を輸入したことでしょう。そんな、もうすでに世の中の必要な人には渡り切っているKey2の魅力を一般時にまで広げてこのタッチパネル一枚板のスマホが支配するむなしい世界を変えるためのレビューです。
そう、このいまいちぱっとしないスペックシートと高い価格を見て購入をためらう人が少しはいるでしょう。
BlackBerry Key2とHuawei P20
BlackBerry Key2 | Huawei P20 | |
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価格 | BBF100-8: 8万9800円BBF100-9: 7万9800円 | 6万9800円 |
OS | Android Oreo 8.1 | Android Oreo 8.1 |
CPU | Qualcomm(R)Snapdragon(TM) 660Octa-Core | HUAWEI Kirin 970 オクタコアCPU (4 x 2.36 GHz A73 + 4 x 1.8 GHz A53) + i7 コプロセッサ |
SIM type | BBF100-8: dual SIM (nano)BBF100-9: single SIM (nano) | single SIM (nano) |
周波数 | LTE Band:1/2/4/3/5/7/8/12/13/17/18/19/20/26/28/32/38/39/40/413G Band:1/2/4/5/6/8/19 | LTE Band:1/2/3/4/5/6/7/8/9/12/17/18/19/20/26/28/32/34/38/39/40/ 41(Cat CA support)3G Band:1/2/4/5/6/8/19 |
サイズ | 151.4 × 71.8 × 8.5 mm | 149.1 × 70.8 × |
重量 | 160g | 165g |
ディスプレイ | 1620 × 1080 pixels, 4.5 inches | 2244 × 1080 pixels, 5.8 inches |
内部メモリ | BBF100-8: 64GB, 6GB RAMBBF-1009: 128GB, 6GB RAM | 128GB, 4GB |
外部メモリ | microSD(最大2TB) | 非対応 |
Wifi | 802.11b/g/n 2.4GHz、802.11ac 5GHz、802.11a/n 5GHz、Wi-Fi Direct | 802.11b/g/n 2.4GHz、802.11ac 5GHz、802.11a/n 5GHz、Wi-Fi Direct |
Bluetooth | Bluetooth 5.0 Low Energy(LE)and EDR | Bluetooth 4.2 Low Energy(LE)and EDR |
FMラジオ | イヤホンジャックをアンテナとして使用すれば利用可能 | 対応 |
NFC/Flica | NFC対応 | NFC対応 |
指紋認証 | 対応 | 対応 |
イヤホンジャック | 対応 | 非対応 |
リアカメラ | デュアルカメラ(1200万画素と1200万画素)、オートフォーカス、f2.0、手ぶれ補正 | デュアルカメラ(1200万画素RGBセンサー, f1.8 + 2000万画素モノクロセンサー, f1.8像面位相差+コントラスト+レーザー+デプスAF |
フロントカメラ | 800万画素、f2.2、手ぶれ補正 | 2400万画素, f2.0 |
バッテリー | Li-Ion 3500mAh | Li-Ion 3400mAh |
USB | 3.1 Type-C Quick Charge 3.0対応 | 3.1 Type-C |
見ての通り、RAMだけは多いですがディスプレイサイズやCPUを見てもHuaweiのP20と比べると非常に厳しい。
しかし、BlackBerry Key2には他の端末を寄せ付けない優れた物理キーボードが存在します。これがすべての欠点や物足りなさを曇らせます。
そう、前モデルのBlackBerry Key Oneもそれほど悪い出来ではありませんでした。しかし違うのです、Key2のキーボードは実に21%も大きくなり、キータッチも大幅に改善しました。
Key oneではそのキータッチの硬さから、絶え間なく日々の生活で指を鍛えその硬いキータッチに向き合わねばなりませんでした。Key Oneユーザーなら皆、指先の鍛錬を怠らなかったことでしょう。それだけ硬かったのです。
Key Oneのキータッチを昔の端末に例えるなら、そうPalm treoやPalm preに近いのです。(もう誰もわからんだろ…)
Key2のキーボードは非常に軽いキータッチであり、なおかつ非常に一つ一つのキーが大きいのです。大きいだけでなくキーの形状が下側に向かって斜めになっているためキーに指を乗せたときに指が吸い付きます。これらの進化によりフリック入力にも劣らない速さでキーを押し続けることができます。
もちろん硬さだけではなく、キーの素材も変わりました。プラスチックには変わりませんが、Key Oneの表面がクリアなものからマットなものへと変わったため非常に落ち着いたデザインになりました。
近年まれにみる出来の良さ。キーボードが指を呼んでいます。
Key Oneユーザーなら指を鍛えただけではなく、腕も鍛えたことでしょう。そう、Key Oneは近年まれにみる重量級端末です。これだけ小型にもかかわらず重量は180g。そう、あの名器DELL HX4700とほぼ同じ重量なのです。(ますますわかる人が少なくなる…)足に落とせば大きなアザができ、爪は割れました。手が滑ってThinkpadに落としときはあの丈夫な筐体がへこみました。片手で保持するために小指で端末下部を支えるスタイルをとった時など一点重量集中によって指は悲鳴を上げ、さらに片手にかかる重量から肘を胴体で支えるカメラスタイルにならざる得ない。毎日職場でダンベルを持ち上げ腕の鍛錬を欠かしませんでした。Key Oneを日常で使うには身体を鍛える必要があったのです。
それに比べて、Key2はなんと170g!10gの軽量化に成功したのです。実際にはそれ以上軽くなったように感じます。これは素晴らしい改善です。Key Oneでは本体側面が丸い形状をしていましたが、どう考えてもそこは肉抜きできずに金属が詰まっています。それがなくなり側面は平たくなりました。Key Oneの側面の丸い形状分だけ重量が軽くなったでしょう。Key Oneの形状はどう考えても側面と下部をiPhoneのデザインそのままスケールアップしたデザインでごり押ししたデザイナーとそれに屈した設計者のなした産物でした。また、側面が平たくなったため非常にクールなデザインになりました。
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さらに、Key Oneユーザーのほとんどが感じていただろう、裸体使用時のカメラ部分の塗装剥げに対策がなされています。Key Oneでは裸体運用すればするほど、カメラ部分の出っ張りが擦れて塗装が剥げました。地の色が見えるのも味がありましたが、剥げないに越したことはありません。
画像からは分かりにくいかもしれませんが、カメラ部分の出っ張りの角が斜めに面取りされて黒く塗装されていないのです。これならば、角の塗装がはがれません。なんて気の利く改善点でしょうか。
さらに、裸体運用時にもち心地はよかったにも関わらず引っ掛かりが皆無だったKey Oneと比べて、Key2は背面にこまかな凹凸があります。Key Oneと逆です。これだけで持った時のホールド具合が違います。これらのカメラ部分と背面の改善は設計者からのメッセージでしょう。ダサいケースをつけないで裸体運用しろと。Key2にはケースなど必要ありません。裸体一択。
さらに細かな改善点を上げれば、電源ボタンが右側面に集約され凹凸が付きました。これでポケットにしまう前に左手で電源ボタンを押さえつけるモーションなしに電源ボタンを押して画面を消灯してポケットにしまうことができます。電源ボタンだと触ってすぐにわかる凹凸も素敵です。
もちろん側面のボタン類の角も斜めに面取りされています。すばらしい。
Key OneよりもスタイリッシュにクールになったKey2こそこの夏の終わりにメイン端末とするのにうってつけです。
日本モデルは9/7に全国のauショップやamazon、ビックカメラで発売です。資金に余裕がある方はぜひシルバーとブラックの2台もちをして、Key2のすばらしさを一枚板のつまらない端末しか知らない人たちに広めましょう。
※変換のクソだったBlackBerryキーボードが最近大幅に改善して変換がまともになっているのも改善点の一つです。これでIMEを入れ替えなくとも何とか常用できます。これもレビューします。